☆☆写真講義☆☆ 応用理論編
デジタル時代のフィルム写真
nakagawa shigeo 2004.6 2010.3.14
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デジタル時代のフィルム写真

フィルムを使ったモノクロ写真を、
精確には「ゼラチン・シルバー・プリント」とも呼称しています。
読んで直訳ですね、糊状ゼラチンに銀を混合したものを紙に塗って作ったものです。

この銀のかわりに金を使うと「プラチナ・プリント」ということになります。
ゼラチンのかわりにゴムを使うと「ゴム(ガム)プリント」ですね。

プリント写真には「銀塩」「非銀塩」という分け方もあります。

いずれもこれらは物質を組み合わせ変化させて写真を作る方法です。
ですから出来上がりの基本形は物質としての「紙」ということになります。
この手法による歴史時間は、1826年ニエプスによる光の定着以来178年です。

一方で、デジタル領域で画像が作られるようになりました。
デジタル領域での歴史時間は約10年です。
出来上がりの容態はフィルム写真と同じように、プリントにするのが主流ですね。
写真とは、紙の上に画像を定着させるイメージが濃厚にあるためでしょうね。

さて、ここで時代の変わり目、フィルムによる写真は淘汰されるのかどうかですね。

写真を制作する主流はデジタルに移行します。
カタログのためのブツ撮りや報道写真etc・・・
もうデジタルカメラに移行していますね。

こうなるとフィルムを使うというのは特殊な方へ行くことになりますね。
そうです、現在の一眼レフカメラに35ミリフィルムという限定が、一気に拡大します。
大型カメラによるフィルム写真、
ピンホールカメラによるフィルム写真(厳密には印画紙写真かな)
カメラは手作り、カメラオブスキュラ、フィルムも手作り・・・・
そういう時代になりますね、数十年後?

デジタル写真が、フィルム写真178年の後継物となって、
出来上がりの基礎形態をとって替わったときです。
フィルム写真は、新たな道を歩まなければならない宿命を担いますね。

もうゼラチンシルバープリントが主流ではなくなり、
歴史のなかで試されてきた制作手法の全てが等価になります。
巷に現れているピンホール写真やトイカメラによる写真。
すでにフィルム写真があらたなる展開を見せ始めているんですね。

あとはアーティストの感性に委ねられた作品の出現を待つばかりですね。
nakagawa shigeo 2004.9.22